チェコ共和国 ビジネス・投資開発庁

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日本企業の動向

対チェコ外国直接投資の長い歴史

プラハにオフィスを構えた最初の日本企業は、おそらく1968年に操業開始した三井物産株式会社でしょう。25年後の1993年には、日本貿易振興機構(JETRO)がプラハへオフィスを設立。こういった貿易ビジネスに続いて、1996年に松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)がTV工場をピルゼンに、また1997年には東レ株式会社がポリエステル織物工場をプロスチェヨフに設立する等、製造拠点の流入が目立ち始めました。そして以後数十年のうちに、日本企業によるチェコへの投資はベネルクス諸国やドイツと並ぶ程大きな割合を占めるようになったのです。

 

自動車産業が投資のけん引役に

日本企業による最も特筆すべき投資は、2002年に行われたトヨタ自動車株式会社とプジョーシトロエンによるジョイントベンチャー企業の設立でした。欧州市場向けに年間300,000台の乗用車を製造するため、2社合計で388億CZK(約1940億円)にも上る投資を実施。この投資は3,000人の直接雇用のみならず、現地サプライヤー企業にも大きな雇用を創出し、チェコへ大きな経済効果をもたらしました。ここ数年、トヨタは西ヨーロッパ市場の需要低下に伴い生産台数を減らしていましたが、2014年からは新世代のモデルを発表し再度フル稼働を行っています。

「当初、私たちがチェコに期待していたのは、自動車業界の長い伝統に基づく優れたサプライヤーネットワーク、欧州の中心という好ましい立地、潜在顧客へのアクセスの良さであった。今、10年の操業を通じて、チェコを拠点として選んだことは最適な選択だったと感じている。それは、いわゆるよく知られた利点だけでなく、自ら学び成長しようとする従業員の姿勢によるところが大きい。そういった従業員の働きは、私達の将来の成長に欠かせない要素だからだ。」

TPCA Czech (トヨタ・プジョーシトロエン) 社長 立原  

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このトヨタ・プジョーシトロエンによる大型投資は、関連サプライヤー企業の投資を多数誘発しました。例えば、株式会社東海理化電機製作所は安全危機管理部品の工場設立のため、15.4億CZK(約77億円)を投資。株式会社ジェイテクトはパルドゥヴィツェ市(変速機とハンドルのための精密機械部品)とピルゼン市(コントロールシステム)の2箇所に工場を建設しました。2015年には、このパルドゥヴィツェ工場で拡張投資に伴う4シフト制への移行が計画されています。また、アイシン精機株式会社は南ボヘミアのピーセクにエンジン部品の工場を保有。2014年春にはブレーキシステムを生産している子会社の株式会社アドヴィックスに生産拠点を提供するため拡張工事を開始しました。その他、北ボヘミアのリベレッツでエアコン関連製品を製造している株式会社デンソーエアシステムズは、2007年のR&Dセンター新設に加え、従業員のための職業訓練センターを運営し現地大学との協力を図るなど、様々な取り組みを行っています。

 

機械産業・医療産業への投資も活発化

チェコへ大型投資を行ったのは勿論、自動車関連企業のみではありません。松下電器産業株式会社は、1996年のピルゼンへのTV工場建設(現Panasonic AVC Networks)を足掛かりとして、1999年には電磁継電器生産工場(現Panasonic Electric Works)への再投資を行い、2001年にはパルドゥヴィツェへ携帯電話・自動車オーディオシステムの生産工場(現Panasonic Automotive Systems)を建設。更に2003年にはテレビ向けテクノロジーセンターをピルゼンに新設し、2004年にはプラズマテレビの生産のためPanasonic AVC Networksの工場拡大を実施。4年後の2008年にはジャテッツへ液晶パネル生産工場Panasonic LCD(前IPS Alpha Technology Europe)を新設する等、次々と拡張投資を行いました。ジャテッツ工場は2012年に清算されましたが、ピルゼン工場での生産は現在でも順調に行われています。

その他、オリンパス株式会社による投資にも特筆すべきものがあります。オリンパスは、2003年にカメラ機器向けハイテクリペアセンターを新設。投資先には、伝統的に医療機器の生産が盛んで優れた技術者の確保が容易なプルジェロフが選ばれました。その後規模を2倍に拡大し、2008年には内視鏡の生産・R&D・ハイテクリペアセンターを設立。全投資額600万EURのうち、工場建設に300万EUR、環境技術に170万EUR、ロボット技術に130万EURが投下されています。

「欧州の中心という西欧と東欧を結ぶ重要な場所に位置するチェコ共和国は、オリンパスの統一グローバル企業というコンセプトに非常に良く合致している」

Olympus Medical Systems (オリンパス・メディカル・システムズ) 社長 森嶋 

日本企業は概してチェコ全土に拠点を保有していますが、ピルゼン・ロウニ・リベレッツが特に、自動車部品関連企業にとって最も好まれる地域となっています。